6/18付でVectorworks 2025 Update 5がリリースされました!
Update 5で追加された新機能や強化された機能をご紹介します。
ぜひ、みなさまもダウンロードして便利になったUpdate 5をご活用ください。
ご紹介の機能を搭載している製品を各プロダクトマークで表記しています。
目次
- 1. すべての業界向け
- 1-1. Nomad iOSアプリ
- 1-2. AI Visualizerの改良
- 1-3. 3Dドラッガーを使ったサイズ調整
- 1-4. クラスとレイヤの検索オプション
- 1-5. クラス取り込み時の可視性
- 1-6. Bluebeam接続
- 1-7. Vectorworks Odyssey のMeta Quest Link対応
- 1-8. PDFページオブジェクトのサイズ調整
- 1-9. DXF/DWG画像サポート
- 1-10. マリオネット
- 1-11. AI Assistant(試用版)
- 2. 建築・ランドスケープ業界の方向け
- 2-1. データの可視化
- 2-2. Revit用のネイティブオブジェクト取り出し
- 3. 照明&音響&ライブイベントデザイナー向け
- 3-1. ホイスト挿入
- 3-2. ケーブルツールの多重回路
- 3-3. 分配器編集
- 3-4. Spotlight のラベル付け
1. すべての業界向け
1-1. Nomad iOSアプリ
新しく改良されたNomad iOSアプリの洗練された直感的なインターフェイスがワークフローを高速化します。
外出先でドキュメントを確認・マークアップしApple社のLiDARを活用したRealityCaptureで精確なオブジェクトスキャンを行い、ゲストモードを使って外部の協力者と簡単にファイルを共有できます。
1-1-1. インターフェイス
Vectorworksデスクトップアプリと統一されたインターフェイスが、新しくモダンなモバイル体験を提供します。メディアの種類でファイルをフィルタリングし、希望のフォルダにスムーズに保存することで、ワークフローを効率化します。
1-1-2. オブジェクトキャプチャ
LiDAR対応デバイスで、Apple社のRealityCaptureによる詳細なオブジェクトスキャンを体験できます。どのような空間でもテクスチャ付きオブジェクトを取り込むことで、プロジェクトの精度とリアルさが向上します。
1-1-3. ドキュメントレビュワー
コラボレーションは次のレベルへ。すべての操作がiOSデバイス上で可能です。プロジェクトをモバイルで閲覧、計測、コメントできます。オフラインでもドキュメントを表示できるので、いつでもどこでも作業が可能です。
1-2. AI Visualizerの改良
新しくなったAI Visualizerで、さらに高度なAI画像の生成が可能となりました。画像のアスペクト比調整、部分的な画像編集、スタイル適用の機能により、高精細な結果を得られます。また、合理化されたワークフローによってテクスチャ、イメージ、添景の作成がより簡単にでき、デザインでの使用が容易になります。
ご利用には、Service Selectご契約かサブスクリプションが必要となります。
1-3. 3Dドラッガーを使ったサイズ調整
3Dドラッガーの変形モードで、2Dおよび3Dオブジェクトを直接リサイズできるようになりました。
リアルタイムでプレビューを見ながら、オブジェクトサイズをインタラクティブに編集できます。これによりデザインに集中しながら、プロセス全体で「見たまま」の予測可能な結果を確認でき、時間を節約できます。
1-4. クラスとレイヤの検索オプション
クラスやレイヤの検索条件を拡張し、ワークフローを向上させます。
「〜である」「〜でない」といった基本的な条件語に加え、「〜で始まる」「〜で終わる」「〜を含む」などのオプションを利用できるようになりました。この柔軟性により、ナビゲーションパレットやデータの可視化でのカスタム検索が効率化され、類似したクラスやレイヤを素早く特定してグループ化できます。
1-5. クラス取り込み時の可視性
簡略化されたクラスの表示管理で時間を節約できます。
新しく取り込んだクラスの可視性を設定し、既存のビューポートや登録ビュー、グラフィック凡例での表示方法をあらかじめ制御可能になりました。スムーズなワークフローを活用し、常に精確かつ効率的にデザインを提示できます。
1-6. Bluebeam接続
VectorworksをBluebeamと連携させることで、コラボレーションを効率化できます。
Bluebeam接続を使えば、Vectorworks内で直接Bluebeam Studioセッションを作成・管理できます。プロジェクトや関係者との連携を常に最適な状態に保ち、PDFの注釈やコメントなどをVectorworksファイルと簡単に同期できます。また、BCF案件の管理や各フェーズでの変更履歴の追跡も効率的に行えます。
1-7. Vectorworks Odyssey のMeta Quest Link対応
デスクトップ版Odysseyアプリを使用して、光源の方向調整や影、アンビエントオクルージョンを3Dモデルに適用させた、高品質なグラフィックスをVectorworksのVR体験にもたらします。
Meta Quest Linkを介してWindows PCの処理能力を利用することで、より大規模で複雑なモデルを驚くほどリアルに、高いパフォーマンスで表示できるため、ワークフローとプレゼンテーションを強化します。
1-8. PDFページオブジェクトのサイズ調整
オブジェクト情報パレットを使用して、取り込んだPDFオブジェクトのサイズを簡単に調整できるようになりました。
水平/垂直倍率や回転の調整、縦横比を固定するチェックボックスを使用したスムーズなリサイズが可能になります。必要に応じて元のPDFの寸法に容易に戻すこともでき、デザインの整合性を維持するのに役立ちます。
1-9. DXF/DWG画像サポート
DXF/DWGファイルのデータ互換において、埋め込まれた画像をサポートします。
取り出しおよび取り込みされたDXF/DWGファイル内に画像とOLEオブジェクトをシームレスに埋め込み、すべてのリソースを1つのファイルに完全統合し、効率的なワークフローに移行できます。
1-10. マリオネット
シンボル変換、ポリゴン分割、ファイル・レコード・リソース選択などのタスクを処理するマリオネットのグラフィカルスクリプトノードで、設計の可能性が広がります。この幅広い機能により、Vectorworksを特定のニーズに合わせて調整でき、カスタマイズプロジェクトにさらなる価値と多様性をもたらします。
1-11. AI Assistant(試用版)
VectorworksのヘルプメニューにAI Assistant(試用版)が追加されました。
ユーザーの質問に迅速かつ状況に応じた回答を提供します。内蔵のフィードバックツールと継続的なアップデートにより、AI Assistant(試用版)はユーザーとのやり取りを通じて、使えば使うほど進化していきます。より良いソリューションをデザイナーに提供することを長期的な目標とし、このUpdate 5から試用版として搭載します。
2. 建築・ランドスケープ業界の方向け
2-1. データの可視化
自動配色用の任意のカラーパレットを選べるようになりました。さらにビューポート作成時に希望のデータの可視化設定の選択、編集が可能です。またビューポートクラス設定とデータの可視化を組み合わせて、魅力的なプレゼンテーションデータをクライアント向けに作成できます。
2-2. Revit用のネイティブオブジェクト取り出し
VectorworksのオブジェクトをRevitネイティブオブジェクトに変換して、ワークフローを最適化します。
シンボルからRevitファミリを簡単に生成し、コピーではなくインスタンスを作成できます。Revit取り出しを使用して、壁やスラブ、ドア、窓、押し出し形状をテクスチャを保持したままネイティブオブジェクトとして取り出し、情報の整合性とスムーズなコラボレーションを実現します。
3. 照明&音響&ライブイベントデザイナー向け
3-1. ホイスト挿入
より効率的なホイストの挿入でワークフローを高速化します。
ホイストをワンクリックで回転なしで挿入したり、直線上に均等配置できるようになりました。プロジェクトに合った方法を自由に選べるため、効率的に作業して時間を節約し、複雑さに関係なくデザインの質をより高めることができます。
3-2. ケーブルツールの多重回路
デイジーチェーン接続やTwo-Fer追加のための直感的な設定で、ケーブルのワークフローを簡単に管理できます。
専用の自動番号付けと前後記号がセットアップを効率化し、自動ブレーカー記録と電力計算が精確性を確保します。照明デザインのすべてのプロジェクトにおいて、エラーを減らしつつ精確でプロフェッショナルな結果を提供します。
3-3. 分配器編集
分配器の編集を直感的に行えるインターフェースで、配線接続を簡単にします。
複数の入力と出力を選択し、接続されているものを即座に確認して、必要に応じてすべての接続を削除できます。ドロップダウンは手動で閉じるまで開いたままとなり、オブジェクト情報パレットに最新の値が反映されるため、接続の管理や状況の確認が容易になります。
3-4. Spotlight のラベル付け
任意の1つのワークシートから直接ラベルを生成し、ラベル付け作業を効率化します。異なるプログラムや外部ツールに切り替える必要がなく、すべての関連アイテムのラベルを作成でき、作業の複雑さを軽減して生産性を向上させ、設計プロセスの貴重な時間を節約します。
ぜひUpdate 5をインストールして、この便利な機能をご活用ください。
バージョン別追加機能はこちらをご覧ください。
Update 5のインストール方法や主な修正内容は、リリースノートをご覧ください。
この機能を利用できる製品
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Vectorworks Fundamentals2D/3D汎用作図機能に、プレゼンボード作成機能や図面と連動できる表計算機能など、数多くの基本作図機能に加え、高品質レンダリング&3Dビジュアライズ機能を搭載したVectorworksシリーズの基本製品 |
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